環境と福祉の充実を目指して

伊是名夏子著「ママは身長100㎝」[2020/07/26 日 AM 08:01]

 22日の朝日新聞に「今を越えて~やまゆり園事件から4年」との特集記事が掲載されていました。
 この特集記事に、伊是名夏子さんが登場しました。
 伊是名さんは、「骨形成不全症」という障害で、身長が100センチで、車イスで生活しています。
 私は、西宇部校区人権教育推進委員協議会会長を務めています。昨年度の西宇部校区人権教育推進大会で、「お互いの本当が伝わる時 -障害者ー」という人権啓発DVDを視聴しました。
 このDVDに、伊是名夏子さんが出演しています。伊是名さんは、2018年7月の自らのブログの中で、「映画の俳優デビューしました。(中略)海外事業部 吉村彩女役です。」と書いています。
 電動車イスを颯爽と動かす伊是名さんの姿を鮮明に覚えており、先述の朝日新聞の記事をじっくり読みました。この中で、伊是名さんは、「結婚し、2人の子どもを育てています。」と書いています。そして、伊是名さんの経歴に「昨年、著書、『ママは身長100㎝』」とあります。早速、宇部市で最大の書店に行くと、一冊だけ、伊是名さんの本があるではありませんか。
 一気に、伊是名夏子著「ママは身長100㎝」を読みました。
 伊是名さんは、沖縄県生まれ、乳幼児の頃から何度も手術を受けながら成長してきました。中学までは特別支援学校で学んだ伊是名さんですが、高校は、普通高校に。その後、早稲田大学に進学し、結婚して、香川大学の大学院に進みます。その頃、一人目の子どもさんを妊娠します。その後、二人目も出産。
 伊是名さんは、現在、10名のヘルパーさんとともに、子育てを続けています。
 伊是名さんは、本の中でヘルパー制度についてこう書いています。
 「私の生活に欠かせないヘルパー制度。利用できるのはありがたいのですが、困ったところもあります。『同居をしている家族が介助すべき』という考えが強く、同居人がいる障害者は、制度を使えないことが多いのです。」「私は大学卒業後、沖縄に戻り、実家の二世帯住宅の1階に住んでいました。完全に一人の生活で、2階には親が住んでいました。親は姉の住む県外に行くことも多く、いないことも普通でした。でも私がヘルパー制度を使うためには、親は普段何をしていて、どんな理由があって私を介助できないのかを、市役所で細かく説明しないといけませんでした。20歳過ぎた障害者でも、結局は家族が介助することが前提なのです。」
 伊是名さんは、その上で、「子育ても、障害者の介助も、家族だけで解決しようとすると、多くは行き詰まります。虐待や共倒れにつながることもあります。」と述べ、自民党改憲草案についてこう書いています。
 「自民党現政権の憲法改正草案を読んで、私は恐ろしくなりました。第24条の草案には『家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない』が新設され、『家族』『扶養』『後見』という言葉が追加されています。家族で支え合うことがさらに強調さているのです。改正されたとき、障害者はますます生きづらくなるのではないかと、不安な気持ちでいっぱいです。」
 昨日のブログで、英国のサッチャー元首相が、「社会なんていうものは存在しない」「自分の面倒は自分で見てくれないと困るのです」と発言したことを取り上げ、ジョンソン首相が自らもコロナに感染し、「コロナウイルスは『社会というものがまさに存在する』ことを証明した」「われわれの国民保健サービスを守れ」と発言したことを取り上げました。
 伊是名さんは、先述した新聞でこう述べています。
 「コロナによる不自由は、障害のある人の日常です。『障害者なんだからできなくて当たり前』とされてきたことが、みんなの問題となった。色々な支援や選択肢が生まれ、色々な人の生きやすさにつながってほしい。みんなの中に障害のある人も当たり前にいる社会をめざし模索しています。」
 コロナ禍が社会の脆弱性をみせると同時に、新しい社会への模索を起こしています。
 コロナ危機をのりこえ、新しい社会をつくる上で、伊是名さんの日常に学ぶべき点が多々あるように思います。
 私は、日本福祉大学のゼミで障害者福祉を選択しました。障害者福祉は私のライフワークです。これからも伊是名夏子さんからしっかり学び、新しい社会をみなさんと一緒に作っていきたと思います。

 伊是名夏子さんは。全国で講演も行っているとのことです。是非、伊是名さんの講演をお聞きしたいと思いました。

 伊是名さんの素敵な笑顔がみたいと思いました。
 一人でも多くの皆さんに伊是名夏子著「ママは身長100㎝」をお読みいただきたいと思います。

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