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しんどい時は仏教で考える[2019/08/20 火 AM 07:37]

 NHKETV100分DE名著「歎異抄」の講師を務めた相愛大学教授の釈徹宗さんは、私と同じ浄土真宗本願寺派の住職でもあり、最近の著作は、購入し、目を通す努力をしているところです。

 釈さんの新著が上梓されました。題名は「みんな、忙しすぎませんかね?しんどい時は仏教で考える。」

 なんと、お笑いコンビ「笑い飯」の哲夫さんとの共著です。

 笑い飯・哲夫さんが仏教の本を出しておられるのは、どこかで聞いたことがあるのですが、直接、哲夫さんの発言や文章にふれるのは初めてでした。

 哲夫さんは、関西学院大哲学科卒業という経歴もあり、深く仏教を理解して発言されていることがよく分かりました。

 私は、この本の中で、釈さんの二つの文章が心に残りました。

 一つは、「苦手なこと」をテーマにした一文です。

 「苦手を克服した時に大きな喜びがあることは確かですが、注意しなければならないポイントがあります。先ほど『できないことができるようになる成功体験』と述べました。ここに落とし穴があります。成功体験というのは、しばしば私たちの判断を誤らせるのです。成功体験は、その背後にある無数の失敗体験を見えなくさせてしまいがちです。成功はいくつかの要素の組み合わせで、たまたま起こったひとつの現象に過ぎません。しかし、その成功体験が喜びと充実感をもたらすがために、私たちはそれを、『正しいこと』として心身に刻印してしまうのです。ですから、多様な側面が見えなくなります。何がいいたいかといえば、『苦手を克服しない人を軽蔑したり非難したりしない』ということです。苦手を克服した経験は、つい『あいつは苦手を克服する努力をしない』などと考えてしまいがちです。そして自分の成功体験を押しつけてしまうことになります。しかし、その成功体験は決して、『唯一の正しい道』ではないのです。苦手が克服できない人だってたくさんいます。自分が克服できたのだって、たまたまかもしれません。仏教を学んでいると、『自分が正しいと思った瞬間から見えなくなるもの』に気づくようになりますよ。仏教のすごいところです。そして現代人がよく学ばなければならないところです。」

 私にとって、最近起きた最大の成功体験は、県議選で再選出来たことです。「有頂天」になっている自分を感じる時があります。

 この体験は、私一人で出来たことではありません。多くの皆さんのまさにお陰です。

 この文章を読んで、そんな、今だからこそ、周りの皆さんに温かく接する努力が必要だと感じました。

 中国の古い言葉に「得意淡然、失意泰然」があります。

 釈さんの言葉は、この四字熟語に通じるとも感じました。

 釈さんの言葉は、子育てにも通じるものだと感じました。

 二つ目は、「苦手な人」をテーマにした一文です。

 「最初期の仏典『スッタニパータ』には、『四方のどこにでも赴き、害心あることなく、何でも得たもので満足し、諸々の苦難に堪えて、恐れることなく、犀の角のようにただ独りで歩め』とあります。私、この言葉、好きなんです。つらく苦しい時、この言葉を口にすると、ふつふつと体の奥底からわき上がってくるものがあります。インドでは、二つの比喩に『牛の角』を使い、一つの比喩に『犀の角』を使うことがあるようです。アフリカの犀と違って、インドの犀には角が一つですからね。仏教はとてもクールな宗教ですので、『つきつめれば、人は独りで生きて、独りで死んでいかなければならない』ことを強調します。このことを本当にしっかり自覚することができれば、むしろイヤな人や嫌いな人ともつき合えるわけです。だって、所詮独りだ、と理解しているのですから。この理解の上で、おつき合いするのです。ということは、好きな人とおつき合いする時も同じになってきます。どれほど好きな人がいても、『つきつめれば独り』なんですね。『愛別離苦』です。これも避けることはできません。」

 私も50代半ばとなり、人生の後半戦を実感する日々です。

 これからお会いする方は限られているだろうし、別れざるを得ない方が増えてくるだろうと思います。

 そう思えば、一期一会、和顔愛語で日々を過ごしたいものだと思います。

 人間、日々悩みます。判断に迫られ、最後に頼れるのは自分です。

 自分が判断したことに、たして、どんな結果が出ても堂々として生きていきたいと思います。

 「犀の角のようにただ独りで歩め」

 ブッダのこの言葉に励まされるのは、釈さんだけではありません。

 私自身、この言葉を口にするとふつふつとわき上がってくるものを感じます。

 これからも釈先生から仏教について大いに学んでいきたいと思います。

 釈徹宗さんや笑い飯・哲夫さん著作で感じたことがあればお教え下さい。

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