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新しい石炭火力は高効率でクリーン?[2019/06/07 金 AM 06:48]

 気象ネットワーク編「石炭火力発電Q&A」を読んでいます。

 Qの一つが、「新しい石炭火力は高効率でクリーン?」です。

 Aは、「高効率でもCO2を大量に排出し、有害物質も完全に取り除けません。」です。

 宇部市で計画されている石炭火力発電所「山口宇部パワー」は、大阪ガスと宇部興産と電源開発の3社が出資して設立しました。

 4月24日、大阪ガスが、本事業から撤退し、宇部興産と電源開発は、新設計画を継続することを表明しています。

 設備容量を60万kW×2基より変更し、60万kWクラスのUSCもしくは、酸素吹IGCCによる商用機開発への計画変更を検討するとしています。

 USCとは「Ultra super Critical」の訳です。

 日本語では「超々臨界圧」という技術です。

 USCについて、「石炭火力Q&A」は、「現在、全国20基以上の発電所でこの技術が使われています。2014年度の設備利用率は、亜臨界圧は70%程度ですが、超臨界圧、超々臨界圧では平均して85%近くと高くなっています。技術が向上すると、熱効率がよくなり、同じ量の電気をつくる上での燃料が少なくすみ、CO2排出(排出原単位)を減らすことはできます。亜臨界圧では、1kWhの電気を作るのに865グラムのCO2を排出しますが、超臨界圧では817グラム、超々臨界圧では785グラムとなり、その分クリーンになっているといえます。しかし、LNG火力と比べると超々臨界圧でも2倍以上のCO2を排出します。石炭火力発電は、たとえ最高効率でも他の発電方式と比べると膨大にCO2を排出するのです。」と書かれています。

 IGCCとは、石炭をガス化し、LNGと同じように発電する技術です。

 石炭ガス化複合発電と呼ばれています。

 この技術について「石炭火力Q&A」は、「この技術は、石炭に含まれている不純物の処理や、ガスの清浄化の施設が必要で、より多くの初期投資が必要となります。また、発電所内での電力消費量も増加するため、熱効率を向上させた分の発電量の増加にはつながりません。発電量1kWh当たりのCO2排出量は、約650グラムに減ると予想されていますが、やはり膨大なことには変わりありません。」と書かれてあります。

 現在、日本で計画されている大小の石炭火力発電所は50基です。大型のものほど効率的な発電は行われますが、LNG発電と比べてもCO2排出量は倍程度となっています。

 この点について「石炭火力発電Q&A」は「計画された50基の発電所が全て動きだせば、約1億2000万トン(日本の温室効果ガス排出量の1割弱)ものCO2が毎年排出されることになります。つまり、クリーン・コールといっても、CO2排出は全く抑えられないのです。一部の石炭火力発電の推進派による宣伝文句は、現実とかけ離れています。」としてます。

 大阪ガスが撤退した後も山口宇部パワーは、効率的な石炭火力発電所建設を進めるとしていますが、それでも、膨大なCO2を排出する施設であることに間違いありません。

 パリ協定の目標を達成していくためには、石炭火力発電所を早急にゼロにしていくことが求められています。

 宇部市は、SDGs未来都市であり、環境首都をめざしています。気候変動を加速させる石炭火力発電所を宇部市に立地すべきではありません。

 宇部市に石炭火力発電所が建設されようとしています。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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