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映画「グリーンブック」[2019/03/14 木 PM 06:41]

 今年度(第91回)アカデミー賞(作品賞、助演男優賞、脚本賞)を受賞したピーター・ファレリー監督の映画「グリーンブック」を観ました。

 映画のパンフレットからあらすじを紹介します。

 「時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカパーナで用心棒を務めるトニー・リップはガサツで無学だが、腕っぷしはもちろんハッタリも得意で、家族や周囲から頼りにされていた。コパカバーナが改装のために閉店となった2カ月間、トニーはある黒人ピアニストにコンサートツアーの運転手として雇われる。彼の名前はドクター・ドナルド・ジャーリー、巨匠ストラヴィンスキーから『神の域の技巧』と絶賛され、ケネディ大統領のためにホワイトハウスでも演奏するほどの天才なのだが、なぜか黒人差別が色濃く危険な南部を目指していた。黒人用旅行ガイド『グリーンブック』を頼りに二人はツアーへと出発する。はじめは自分の流儀を譲らず、衝突ばかりしていた二人だが、トニーはドクター・シャーリーの奏でる今まで聴いたことのない美しい音色に魅せられ、ドクター・シャーリーはどんなトラブルも解決するトニーに信頼を寄せていく。やがて二人の間に立ちはだかる壁は崩れ、笑いの絶えない楽しい旅へと変わっていく。だがツアーの最後には、重大な事件が彼らを待ち受けていた-。」

 映画のパンフレットで音楽/映画ライターの村尾泰郎さんは、この映画の時代背景をこう書いています。

 「物語の舞台となった62年のアメリカといえば、公民権運動が力を増していた頃、前年にリベラルなジョン・F・ケネディが大統領になり、ジャーリーが獄中から電話をかけるロバート・ケネディが司法長官に就任。翌63年には、キング牧師の呼びかけのもと、人種差別の撤廃を求めて20マン人もの人々が参加したワシントン大行進が実行されるなど、アメリカは変わり始めていた。そういう空気は、自分の城に引きこもっているシャーリーにも伝わったのだろう。だからこそ、彼は南部をツアーでまわって自分の目で世界を見ようとしたのだ。そして彼は、給仕や農夫として白人に仕えている『ブラザー』を目撃し、彼らが生み出した音楽を聴いた。」

 黒人ピアニスト、作曲家、編曲家、ドナルド・シャーリーは、1927年生まれ。キング牧師の2歳年上です。2歳で母親にピアノを教わり、9歳でレニグラード音楽学院の生ととなり、音楽、心理学、典礼芸術の博士号を取得し、複数の言語を話すことが出来た人物です。

 シャーリーは、キング牧師のように社会運動の中で人種差別の撤廃を求めてはいなかったかも知れませんが、音楽という世界を通じて、人種差別を撤回を求めていた人物だったとこの映画を観て感じました。

 人種差別撤廃という重いテーマですが、コメディの名手ピーター・ファレリーによって、随所で「笑い」を交え、アカデミー賞受賞というすべらしい映画となりました。

 運転手役のヴィゴ・モーテンセンと、黒人ピアニスト役のマハーシャラ・アリの二人の演技がこの映画を引き立たせていることは間違いありません。

 ツアー最後のアラバマ州でシャーリーが受けた酷い差別に二人が対抗し、クリスマスに間に合うようにニューヨークに帰る道中の中で、二人の絆は確かなものになります。

 実際の二人も終生仲が良かったということです。80歳を越した二人はぼど同時に亡くなっています。

 この映画の製作と脚本を担っているのが、運転手・トニー・リップの息子であるニック・バレロンガさん。

 ファミリーヒストリーが素晴らしい映画に昇華したのです。

 映画を観終わった爽快感は最高でした。映画を観て肩の力が軽くなる映画でした。

 数年先もきっと思い出す、心の残る名作が「グリーンブック」です。

 選挙戦の終盤、多忙極まる日々ですが、心にオアシスを感じる時間でした。

 映画は人生を豊かにしてくれますね。

 映画「グリーンブック」一人でも多くの皆さんに映画館で鑑賞していただきたいと思います。

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