環境と福祉の充実を目指して

魔術師のおい[2018/05/31 木 PM 03:02]

 今、ナルニア国物語を「光文社古典新訳文庫」で読み始めました。

 同時に、映画「ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女」を観はじめました。

 C・S?ルイスが刊行した順番は以下の通りです。

 「ライオンと魔女」

 「カスピアン王子のつのぶえ」

 「朝びらき丸 東の海へ」

 「銀のいす」

 「馬と少年」

 「魔術師のおい」

 「さいごの戦い」

 ナルニア国物語の誕生から終焉という時系列で順番付ると以下の通りです。

 「魔術師のおい」

 「ライオンと魔女と衣装だんす」

 「馬と少年」

 「カスピアン王子」

 「ドーン・トレッダー号の航海」

 「銀の椅子」

 「最後の戦い」

 光文社古典新訳文庫では、時系列順で刊行されています。

 今、「魔術師のおい」を読んでいます。

 「魔術師のおい」の解説で上智大学文学部の松本朗教授は、「ルイスの作品には、イギリス社会にたいする批判性が実は含まれており、その観点から、『ナルニア国物語』の素晴らしさは再評価される必要があるのではないだろうか。」と書いています。

 松本教授は、20世紀前半のイギリス社会は新しい社会像の模索が進んでいたとして次のように書いています。

 「二度にわたる政界対戦があった上に、1926年には280万人もの労働者が参加するゼネラル・ストライキが行われるなど、イギリス社会の既存のシステムや価値観が大きく揺さぶられる事態が立て続けに生じていたからである。『行き過ぎた帝国主義と自由奔放主義的資本主義が世界戦争を導いたのではないか』、『国家は、上流階級や上層中流階級に適切な遺産税を課し、貧困層に富の再配分を行う必要があるのではないか』との新しい議論がでてくる。そして、第二次世界大戦後、総選挙で歴史的勝利を収めた労働党政権の下で、疫病、失業、老齢年金などを国家が包括的に面倒をみる社会福祉制度、および。国民なら誰でも無料で医療サービスが受けられる国民保健サービス制度が整備される。まさに『ゆりかごから墓場まで』を標語とする社会主義寄りの福祉国家、新しいイギリスの誕生であった。」

 「もちろん、こうした共通点を取り上げて、ルイスが福祉国家を支持する政治的な意図をもってナルニアを書いたなどというのではない。現実社会とフィクションの関係はもっと複雑である。だが、ここで興味深いのは、暗ではあるが、中世の有機体論的な共同体像や労働観を喚起するかたちでナルニアが創世されたことである。」

 「彼らは、ナルニアという新しい世界における文化的な農村生活で、それまで断ち切られていた大地との繋がりや、共同体の成員との上下関係ではない緩やかな関係を、回復するのである。その世界は、生命力と喜びに満ちている。こんなふうに過去のイギリスのありように学びながらも、新しく、より良い世界を想像/創造していく力の重要性を、『ナルニア国物語』は示唆しているのではないだろうか。」

 ジェイディス女王が、敵軍を近づくのを待って自らの国を滅ぼしたこと事実に対し、ディーゴリーは「だけど?国民は?」と女王に質問します。

 女王は、「ようか、小童、そちやそちのような平民どもにおいて悪行とされることであっても、わらわのような偉大なる女王においては悪行とはならぬのじゃ。わらわの肩には世界の重責がかかっておる。わらわはいかなる掟にも縛られるものではない。わらわのような人間は、孤高なる運命をさずけられておるのじゃ。」

 女王の理論は、今日の核保有国の理論のように感じられてなりません。

 米朝会談が成功し、朝鮮半島と世界で非核化の流れが広がることを願います。

 このことをこの文章から感じました。

 「新しく、より良い世界を創造」するために、「ナルニア国物語」から学んでいきたいと思います。

 皆さん、「ナルニア国物語」の感想をお聞かせ下さい。

 

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