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ペンタゴン・ペーパーズ[2018/03/14 水 AM 07:45]

 3月30日からロードショーのスティーブン・スピルバーグ監督の映画「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」が今から楽しみです。

 志位和夫著「綱領教室」第三巻に、「日本の巨大メディアを考える」の章の中に、「ペンタゴン・ペーパーズ」の事が書かれてあります。

 志位さんの「日本の巨大メディアを考える」から「ペンタゴン・ペーパーズ」に関する部分を引用します。

 1971年にニューヨーク・タイムズ紙が、ベトナムの「トンキン湾事件」(1964年)は、アメリカ軍部のねつ造だったことを示すアメリカ国防総省の秘密報告書「ペンタゴン・ペーパーズ」を暴露しました。

 「トンキン湾事件」というのは、「北ベトナムのトンキン湾で、米駆逐艦が北ベトナムの魚雷艇から攻撃を受けた」という悦三を当時のジョンソン政権がでっちあげ、それを口実に、北ベトナム(北爆)を開始し、ベトナム侵略戦争の全面化につながった謀略です。

 志位さんは、「メディアの興亡」(杉山隆男著、1986年)からこの時のニューヨーク・タイムス社内の状況を引用しています。

 「ペンタゴン・ペーパーズ」は、編纂者の一人で米国防省元職員のエルズバーグ氏が持ち出し、ニューヨーク・タイムス紙のニール・シーハー記者に渡しました。シーハー記者に、小谷正一氏(毎日新聞勤務後、電通顧問などをつとめる)が質問したやりとりが次のものです。

 「・・・小谷はゆっくりと言葉をついだ。『シーハーさん、あなたが書いた記事は一つの政府を倒すぐらいの力を持っている。いわば権力と対決する記事だ。いくら世界に冠たるニューヨーク・タイムズといえども、そうした重大な、ことによったら会社を危機に引きずりこむかもしれない記事をのせようという時は、やはり会議にかけるんでしょうね』『いや会議あん’て、そんな大げさなものではありません』シーハーは笑ってこたえた。『あの時は、ぼくが副社長のジェームス・レルトンに呼ばれて、ザルズバーガー社長もいるところで例の秘密文書について話を聞かれただけです』『レストンはどういったのですか』『ひと言、これは本物か。ぼくが、本物です、と言ったら、レストンは、わかった、と言ってGOサインを出しました。そのあとでレストンは部長会議を開いて一席ぶちました。これからタイムズは政府と戦う。かなりの圧力が予想される。財政的にもピンチになるかもしれない。しかし、そうなったら輪転機を2階にあげて社屋の1階を売りに出す。それでも金が足りなければ今度は輪転機を3階にあげて2階を売る。まだ金が必要というなら社屋の各階を売り出していく。そして最後、最上階の14階にまで輪転機をあげるような事態になっても、タイムズは戦う・・』小谷はシーハーの話を聞きながら、日本の新聞社とアメリカの新聞社はこうも違うものなのかと愕然とした。タイムズは社屋の1階1階を売り出し、それこそ身を削りながらもなお言論の自由を守りぬくために政府と戦いという。ところが日本はどうだ。社屋を売って背う負と戦うどころか、社屋をたてるために政府から土地を分けてもらっている。読売は大蔵省が持っていた土地に新社屋をたてたばかりだし、毎日の敷地のうち竹橋よりの部分は皇宮警察の寮、つまりは国有地だったところだ。日経もサンケイも社屋がたっているところは、もとはといえば大蔵省の土地である。そして朝日だって築地の海上保安庁の跡地に社屋をつくろうとしている。日本の大新聞という大新聞がすべて政府から土地の払い下げを受けて『言論の砦』をたてているのだ。これで政府相手にケンカをやろうというのが、どだい無理な話なのである」

 志位さんは、この部分を引用した後に日本の巨大メディアについてこう書いています。

 「(日本の)巨大メディアを全体として見た場合に、『権力のチェック役』というジャーナリズム本来の仕事を果たしているといえるでしょうか。アメリカやイギリスの新聞やテレビがやったように、社運をかけて、国の進路の根本にかかわる問題を取り上げ、時の政権を覆す気概をもって論陣をはったことがあるでしょうか。」

 今日の「財務省 森友公文書改ざん事件」は議会制民主主義の根底にかかわる、日本の民主主義の土台を崩しかねない大問題です。

 森友公文書改ざん問題は、朝日・毎日などで多くの報道が行われてきました。

 日本の巨大メディアが、社運をかけて、森友公文書改ざん事件にちて、時の政権を覆す義骸をもって論陣をはっていたくよう大いに期待したいと思います。

 同時に、真実を報道する国民共同の新聞である「しんぶん赤旗」の役割が大きくなっていることを実感しています。

 「ペンタゴン・ペーパーズ」は、約半世紀経過をして映画となりました。

 「財務省 森友公文書改ざん事件」も、日本の民主主義の土台に揺るがした重大事件として、歴史に刻まれることでしょう。

 この歴史的瞬間、この事件を日本の民主主義が前進する好機にしたいと思います。

 日本の民主主義を前進させる一助にするためにも、映画「ペンタゴン・ペーパーズ」に大いに期待したいと思います。

 

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