環境と福祉の充実を目指して

沈まぬ太陽[2009/10/24 土 PM 06:10]

 今日から、山崎豊子原作の映画「沈まぬ太陽」が封切られました。

 私は、第一回目の上映を見ました。私は、この映画でまず、家族愛を感じました。私と父との、私と子どもたちとの関係を考えさせられました。

 主人公の恩地は、私たちの父の世代でしょう。私の父も、高度経済成長の中、労働組合運動に参加し会社での昇進問題や子どもたちのことで苦悩しながらがんばっていたんだなととても懐かしい気持ちになりました。

 恩地は、闘う労働組合の活動家として「赤」のレッテルが付きまといます。そして、恩地は、海外勤務が続きます。

 私たちの諸先輩の中にも、仕事は人一倍真面目に取り組むが、活動家のレッテルで左遷されたり、昇進で差別を受けた人たちがおられます。

 恩地の顔がその方々の顔とだぶって見えてきました。その顔は、どれも凛としています。

 そんな恩地と家族の関係も私の近い将来のようで身につまされました。

 娘の結婚で「赤」と結婚させるわけにはいかない、との横やりが入ります。

 子どもの頃に父に不満を漏らしていた長男が、父の理解者となります。長男が自分の仕事のことを父に問われて「父の経歴で差別する職場には入らないつもりだった」「今の職場には満足している」こういう趣旨を言います。

 そして、恩地が、再び海外に左遷されようとする前に、長男の職場を訪ねた後、牛丼屋で語り合うシーンがあります。何気ない会話でしたが、心が通じ合っているのが映像でよく分かりました。

 我が家も10年後、私の仕事のことでひっとしたら、子どもたちに苦労をかけることがあるかも知れません。しかし、親子で心を通じ合わせながら乗り切っていくことが出来たらと思います。

 そして、この映画のもう一つの見せ場は、未曽有の航空機事故に対する恩地らの真摯な態度です。

 当然、モデルは、御巣鷹山での事故です。恩地が一人一人の遺族に真摯に接する姿には頭が下がります。

 映画のパンフレットの最後に、「飛行機事故による犠牲者の皆様のご冥福とご遺族の方々へ哀悼の意を表します。この映画があらゆる交通機関の『安全・安心』促進の一助になることを願います」と書かれてありました。私は、本ブログで何度も書いていますように、大学生の時、スキーバス転落事故で遭遇した一人です。私の乗ったバスは大丈夫でしたが、同じツアーの1台が川に転落して多くの死者が出ました。

 交通機関事故に遭遇したものとして、この言葉の実践を切望します。

 少なくとも、交通機関は、「資本よりも人命を最優先する」ことがこの国で更に徹底されることを、この映画を通じて切に思いました。

 山崎作品は重厚です。語り尽くせない論点が多々あります。皆さんの感想をお聞かせください。

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